歯ぎしり・食いしばりとは?

「歯ぎしり」とは、就寝中に上下の歯をギリギリと擦り合わせることを指します。
そしてこの歯ぎしりを含め、日中・夜間に歯を食いしばることを、「食いしばり」と言います。
歯ぎしりについては、自分で気づくことはできません。
ご家族などに指摘されて、あるいは歯科医院で歯のすり減りを指摘されて気づくことが多いです。
日中の食いしばりも無意識になされるものですが、こちらはご自身で気づくことができます。
ただ、やはり「注意する」だけではなかなか治すことができません。

お口の健康に、さまざまな悪影響を及ぼします

歯ぎしり・食いしばりは、以下のようなさまざまな悪影響を及ぼします。

歯が欠ける、詰め物・被せ物が取れる
無意識ではありますが、強い力がかかっています。歯が欠けたり、詰め物・被せ物が取れるということが起こり得ます。さらに放置すると、歯が真っ二つに割れてしまうこともあります。
歯のすり減りに伴う知覚過敏
誰でも歯は少しずつすり減るものですが、これが加速し、象牙質が露出して知覚過敏を起こすことがあります。
マイクロクラックに伴う虫歯リスクの上昇
歯に目に見えないくらいの小さな亀裂が入り、そこで虫歯菌が繁殖することで、虫歯リスクが高くなります。
歯周組織へのダメージによる歯周病リスクの上昇
歯ぎしり・食いしばりの力は、歯周組織にもダメージを与えます。歯周病の発症リスクを高めたり、悪化させたりといった原因になります。
顎関節症リスクの上昇
強く噛むことで顎の筋肉が過緊張状態となったり、顎関節に悪影響を及ぼすことから、顎関節症のリスクが高くなります。

歯ぎしり・食いしばりの原因

歯ぎしり・食いしばりの原因には、以下のようなものが挙げられます。多くは、複数の原因が重なり合うことで歯ぎしり・食いしばりが起こります。
睡眠時と覚醒時の歯ぎしりで分類されています。

■脳からの信号(レム睡眠時の生理的現象)

昔は歯並びや噛み合わせが原因と言われていましたが、まったく関係ありません。
睡眠時の脳からの信号で、歯ぎしりは起こります。
ですから、より快適で充実した睡眠をとることが大切とされています。

■ストレス

職場、家庭、学校などでの強いストレス、慢性的なストレスが交感神経を優位にし、顎の筋肉を緊張させ、歯ぎしり・食いしばりを起こすことがあります。

■習慣

力を入れる時、誰でも一定程度、食いしばりをしています。
スポーツ選手、肉体労働をする方などは、普段から食いしばる機会が多いため、それが習慣となって歯ぎしり・食いしばりを起こすことがあります。

■歯ぎしり

無意識で起こる睡眠時の歯ぎしりは、100~200kgの力がかかると言われています。
ストレスが増えると歯ぎしりの力が増えることはなく、その回数が増えることが分かっています。

 

藤原歯科医院の歯ぎしり・食いしばり治療

ナイトガードの作製(ハードタイプ・自費)

型取りをして、薄い透明のマウスピースを作製し、装着します。
これだけで、歯のすり減りや欠け、詰め物・被せ物の脱落を予防することができます。
また、噛み合わせに高さが出ることから、強く噛むことが難しくなり、顎の筋肉をリラックスさせることができます。
なお、ナイトガードという名称ですが、日中に使用することもできます。

バイトプレートの作製(ハードタイプ・保険)

ナイトガードよりもひと回り大きくやや厚みのあるマウスピースです。
患者様ごとに適応した厚みのものを、歯科技工士がオーダーメイドで作製します。
歯ぎしり・食いしばりによるすり減りを前提にして分厚く作製します。
歯周病の進行を抑制するという意味でも有効です。また、顎関節症の治療にも使用されます。

スポーツ用マウスガードの作製(ソフトタイプ・自費)

院長は日本スポーツ歯学会に所属し、多くのマウスガード研究に関わってきました。
歯のすり減り、欠け、詰め物・被せ物の脱落を予防するとともに、人や物との接触時に歯・歯茎・粘膜の怪我、さらに脳震とうを予防することができます。
一般にはコンタクトスポーツでの怪我の予防のために使用されます。
スポーツの種類に合わせて、作製をご依頼ください。

生活習慣指導

主にストレスが原因になっていると考えられる場合には、ストレスと上手く付き合う方法、解消の方法などを一緒に考えていきます。

藤原歯科医院のこだわり

院内の技工室で迅速に対応

ナイトガード、バイトプレート、スポーツ用マウスガードなどを作製する場合には、型取りを行ってすぐに院内の技工室で作製に取り掛かり、最短でお渡しをし、治療へと移行することができます。

着色が気になった時にはすぐにクリーニングを

ナイトガード、バイトプレート、スポーツ用マウスガードは、使用しているうちに少しずつ着色していきます。
機能には問題ありませんが、やはり気になってしまうものです。
当院では、ご来院の際にいったんお預かりし、その場(院内技工室)でクリーニングをして、お帰りになるまでにお返しすることができます。
きれいなものを長く、気持ちよく使っていただけます。