歯の一生 2

学童期 6歳 ━ 12歳

歯の生え変わりの時期は、お口の中で色々な変化が起こっています。生え変わりに異常がないか、しっかり見守ってあげましょう。

混合歯列(生え変わり)期の注意点

乳歯と永久歯の交代は、6歳頃から始まり、6~7年かけて、12~13歳頃に親知らずを除く28本の永久歯が生えそろいます。

乳歯と永久歯の混合歯列

この生え変わりのプロセスに何らかの異常や不都合があると、永久歯が生えてくることができなかったり、正しい場所に生えずに、歯並びが悪くなったりします。
生え変わりの時期は親が子どものお口の中の変化をしっかり観察し、異常がある場合はお気軽に当院へご相談ください。

第一大臼歯を守りましょう

永久歯も生えて間もない頃は構造的に不完全で虫歯になりやすく、また、生え変わりの途中は歯並びや噛み合せも複雑で大変磨きにくい環境になります。
小学生になったからといって仕上げ磨きをやめてしまわずに、一層の注意を払って、一生使う大切な永久歯の健康を守ってあげてください。
特に、6歳臼歯と呼ばれる第一大臼歯は乳歯の奥に生えてくるので、異変に気づきにくく、歯ブラシも届きにくいので、虫歯になりやすい歯です。
第一大臼歯は永久歯の中でも噛む力の中心的役割を担い、永久歯全体の歯並びや噛み合わせの基本ともなる大切な歯です。
家庭での歯磨きと、歯科医院での定期健診、シーラント処置(※1)やフッ素塗布(※2)で虫歯から守ってあげましょう。

※1...シーラント処置
奥歯の複雑な溝をフッ素配合のセメント(樹脂)で埋めて、虫歯を予防する処置。
生えて間もない頃の奥歯に特に有効。

※2...フッ素塗布
フッ素は歯のエナメル質を強化し、虫歯の原因菌が産生する酸から歯を守ります。
歯科医院で年に数回高濃度のフッ素を塗布するほか、家庭では、フッ素入りの歯磨き剤などを使う習慣をつけましょう。

思春期 13歳 ━ 18歳

歯肉炎・虫歯に注意

■思春期性歯肉炎に注意

永久歯が生えそろう中学生頃になると、歯肉炎にかかる人が多くなってきます。
女の子は特に女性ホルモンのバランスの変化によって、また、男の子でも生活リズムや食生活の変化などにより、歯肉炎になりやすい時期となります。
歯肉炎は歯と歯肉の間に歯垢(プラーク)が付着し、磨き残すとプラーク中の細菌が毒素を出して、歯肉に炎症を起こすものです。
これを放置すると症状が進み、やがて炎症が歯を支えている骨(歯槽骨)まで進み、歯周病になってしまいます。
歯肉の腫れや出血、口臭、歯石など、気になることがあれば、当院へご連絡いただき、適切なブラッシング指導を受けるようにしましょう。

■お口の健康も自立期

思春期ともなると親の管理からしだいに離れ、自分の時間や生活リズムを持つようになります。
お口の健康管理も親の仕上げ磨きから離れて、自己管理が重要となる時期です。
また、この頃は12歳臼歯とい言われる第二大臼歯や小臼歯の歯と歯の間の虫歯が増える時期です。
女の子ではお菓子のダラダラ食べ、男の子ではスポーツ飲料のダラダラ飲みなど食習慣にも引き続き注意しましょう。